
ポイント
- —お知らせ配信のみだったLINE活用からの脱却
- —Salesforceの顧客データを活かしたセグメント配信と、体験のタイミングを連動させたパーソナライズ配信を実現
- —子どもへの体験を保護者にも可視化し、夏キャンプから冬キャンプへのリピート率向上に貢献
ライフイズテック株式会社について
まずは貴社の事業内容について教えてください。
小野寺氏: ライフイズテックは、「中高生ひとり一人の可能性を一人でも多く、最大限伸ばす」というミッションのもと、中高生向けのプログラミング・AI教育をメインに提供している会社です。
最初は、いま私がいる部門が運営しているキャンプやスクールといった中高生向けのtoC事業から始まりました。その後、学校向けに教材を提供するプラットフォームを展開し、最近はDX研修として社会人向けにも提供しています。さらに、大学生向けの就活支援プラットフォームも提供を始めました。事業領域は広がっていますが、軸にあるのは「中高生が学んだ先で、活躍できる社会を作りたい」という思いです。
メール開封率は年々低下。LINEとSalesforceの分断によるコミュニケーションの限界

LAMPを導入するきっかけになった課題について教えてください。
小野寺氏: toC事業では、ご契約中のお客様やお問い合わせいただいたお客様へのメインコミュニケーションがメール中心でした。Salesforceで顧客管理をしつつ、そこからメールでお客様にコミュニケーションを取る、という運用ですね。キャンプやスクールの申し込みに関するご案内、開催前の必要情報、各種お知らせなど、お客様との接点となる情報のほとんどをメール経由でお届けしていました。
しかし、メールの配信実績を見ると開封率が年々下がってきていることがわかっており、せっかく丁寧に作って送っている情報が、お客様にきちんと届ききっていないのではないか、という懸念がありました。これをどう解決していくかを模索していたタイミングで、ちょうどLAMPを紹介していただきました。
当時、LINE自体はすでにお使いだったのでしょうか。
小野寺氏: 自社のLINE公式アカウント自体は持っていました。しかし、友達の管理ができておらず、ほぼ一方的にお知らせを送るだけのツールになっていたんです。
一方で、メールの開封率が下がる中、LINEは開封率が維持、あるいは微増で推移していました。チャネルとしてのポテンシャルは明らかに高い。だから、メール一本に頼るのではなく、もっとLINEを開拓できるんじゃないか、という感覚はありました。
加えて、LINEとSalesforceが紐づいていなかったため、LINE上の友だちと顧客データを一気通貫で管理できていない、という運用面の課題もありました。せっかくSalesforce側にお客様の情報が蓄積されていても、LINE配信時にそのデータを活かしきれない。逆に、LINEで何が起きているかをSalesforce側で把握することもできない。チャネルとデータが完全に分断されていた状態でした。
キャンプ後のアフターフォロー課題解決にLAMPを活用
どのようにLAMPの導入をすすめましたか?
小野寺氏: まずは、キャンプ後のアフターフォローでのLAMP利用を検討しました。
キャンプというのは、夏休みなどの長期休暇に開催する、中高生向けの短期集中プログラミング学習プログラムのことで、複数の会場で並行して実施しています。
キャンプ申し込みまでのコミュニケーションは丁寧に取れていて、申し込み後もキャンプ来場までに必要な情報はきちんと提供できていました。ただ、キャンプを体験してもらった後のアフターフォローが、なかなかできていなかったんです。
しかも、フォローするにしても、お一人おひとりが受けたサービス体験に紐づいた内容でないと意味がないと思っていました。会場ごとに子どもたちとのコミュニケーションも体験内容も少しずつ違うので、それに合わせて保護者の方にも「こういうことがありましたよ」とお伝えできた方が、体験後のロイヤリティや信頼につながると考えていました。
しかし、それを実現する手段が見つからない状態が続いていました。
その課題解消を最初に試してみたということですね。
小野寺氏: そうですね。動かしてみて、どんな結果が出るかを見て判断する方が大きいなと思っていたため、相談したところ「こういうやり方で活用を始めませんか」とご提案をいただき、まさにこのキャンプ後のアフターフォローを最初のテーマとして試してみることになったんです。
会場ごと、お客様ごとに異なる体験に合わせて、保護者の方へパーソナライズした情報を届ける。これまで手段がなくて諦めていたコミュニケーションが、LAMPであれば実現できる。それを実際に動かしながら確かめられたことが、活用を進める大きな決め手になりました。
キャンプ体験のタイミングに合わせた配信設計

現在は、どのような形でLAMPを活用されていますか。
田中氏: 大きく2つあります。一つは、キャンプを起点にしたコミュニケーションです。たとえば、以前は「ありがとうございました、アンケートはこちら、お写真はこちら」とまとめてメールで送っていました。それを、キャンプ開始の10日くらい前から、前日、初日、最終日というように、時期を区切ってLAMPで配信しています。
キャンプの体験設計として、初日はちょっとドキドキしながら盛り上がっているタイミングで、最終日は「一番楽しかった!」というように熱量の波があります。まとめて送るよりも、それを最適なタイミングに分けて届けられることによって、開封率もあがりちゃんと”中身”が届いていると実感しています。
もう一つは、放課後に実施しているスクールです。毎回授業が終わった後にメンター(教え手である大学生スタッフ)から成長コメントを送っているのですが、スクール終了直後に保護者の方にもLINEからお送りする運用にしました。
小野寺氏: スクールの成長コメントは、以前はマイページで更新して見に行ってもらう形でした。マイページの更新を毎回メールで送ると、それはそれで多すぎて煩わしい。だからこそ送れていなかったんです。LAMPに変えたことで、LINEに直接成長コメントが届くようになり、1アクションで自分のお子さんに何が届いたかが見える状態になりました。受け身で準備していたサービスを、プッシュで届けられるようになった、ということですね。
田中氏: あとは、メルマガ的な一斉配信です。以前は申し込み済みの方にも「締め切り何日まで」というお知らせが届いてしまって、不要なものとして流れてしまっていました。今は「すでにスクールに申し込まれている方向け」「まだ申し込んでいない方向け」とセグメントを分けて、必要な人に必要な情報が届くように設計しています。
標準レポート連携による「定期一斉配信」で工数削減
特によく使っている機能はありますか。
田中氏: Salesforceと連携しているので、レポートを動的に絞れる点と、定期配信機能を非常によく使っています。
実は、成長コメントを毎週送ったり、キャンプ終了日にメンターから子どもたちに送ったコメントを保護者に送ったりという仕組みを、最初に作るときにすごく苦労したんです。当時はその機能がなく、私自身もSalesforceにそこまで詳しくなかったので、どうやれば実現できるのかが分からず、何度もイグネス側に相談しました。フローを自分で組んでみたものの、量が多すぎてフローが止まってしまう、ということもありました。
その後、定期配信機能がリリースされて非常に助かりました。Salesforceのレポートが動的なので、毎日該当する方に自動で配信されるようになりました。
子どもたちに届けている体験を、保護者にもお届けできるようになった
導入後に感じている、一番大きな変化は何でしょうか。
小野寺氏: 一番大きいのは、子どもたちに届けている良い体験を、保護者の方にもお伝えができるようになったことです。
サービス設計としては、もともとかなりリッチに情報を作って届けているのですが、それが保護者の方には見えていない、という事業課題が正直ありました。LAMPを使うことで、子どもたちへの体験と保護者への見せ方のギャップを少しでも埋められるようになりました。
田中氏: すごく実感しています。
小野寺氏: 結果として、事業のKPIにも効いてきています。例えば、夏キャンプに参加いただいた方が、クリスマスに開催するキャンプにリピートしていただく割合が上がりました。夏キャンプの参加人数自体が前年より増えていたので、成り行きで考えればリピート率は維持か低下してもおかしくない状況だったのですが、それでもリピート率が上がった。これはキャンプ後にお客様一人ひとりへ大事なことを届けられた結果かなと思っています。
特に夏のタイミングでは、キャンプ最終日に、子どもたちを担当した大学生メンターからのメッセージを一人ひとりに届けています。これはメンターと子どもたちの間でやり取りはあっても、保護者の方にはなかなか届かない情報でした。LAMPで保護者にも個別のメッセージとしてお届けできるようになったことで、未成年向けサービスにおける「子どもと保護者の両方の意思決定」に対して、両方にちゃんと「次に行きたい」と思っていただける情報が届けられるようになりました。
「コメント届いてないんですけど」――保護者の期待が可視化された

LINEで送付している成長コメント ※イメージ
顧客側からの定性的な反応に変化はありましたか。
小野寺氏: 直接「良くなりましたね」という声をいただくというよりは、むしろ「今週コメント届いていないんですけど」というお問い合わせが発生し始めたことが大きいです。
保護者の方が期待してくださっているからこそ起きる現象で、いわば「届くのが当たり前」になったということだと思います。
田中氏: 期待していただいていることが、可視化された感覚です。LINE連携を呼びかけたときも、予想よりかなり多くの方が連携してくださいました。子どもの成長に関する情報への期待がとても高いんだということが、こうした定性面からも改めて分かりました。
次は「新規集客」へのLINE活用
今後LAMPで取り組みたいことを教えてください。
小野寺氏: 今はご契約中のお客様へのカスタマーサポート強化、リピート率向上の方に力を入れている使い方なのですが、もう少し新規のお客様の集客にも使っていきたいと思っています。
具体的には、キャンプの集客の手前にあるオンライン説明会です。聞きに来てくださった方へのアフターフォローは、今は電話などで行っています。ここに、LINE登録への導線を入れて繋がりを作れれば、お客様は電話をする手間なく、ちょっとしたお悩みをLINEで気軽に解消していけます。結果的に申し込み率の向上にもつながるんじゃないか、と考えています。
Salesforceを使っているなら、まず触ってみてほしい

最後に、これから導入を検討する企業様へ一言お願いします。
田中氏: Salesforceをメインのデータ管理として使われている企業さんであれば、すごく使いやすいツールだと思います。これまでのSalesforceの機能を継続したまま使えますし、データが連携されていることで、本当に届けたいお客様に必要な情報をLINEで届けることができるようになります。
小野寺氏: LINEと自社顧客のデータベースの連携率が上がること自体が、そのままリピーター獲得やLTV向上につながる、という感覚があります。導入から1年ほど使ってきたなかでも、その手応えは感じているところです。ぜひ体験してみていただければと思います。
※本記事は2026年6月時点での取材内容をもとに構成しています。
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